技術情報
柔構造プレキャスト樋門の概要
柔構造プレキャスト樋門は、工期の短縮、品質の向上、トータルコスト縮減など様々な可能性を持つ構造形式の樋門として期待されている。変形性能の大きな可とう継手を使用する剛接合方式とFB接合ゴムを用いて、より地盤変形に追随できる弾性接合方式があり、信頼性の高い樋門を築造することが可能である。
特徴
- 仮設工期の短縮により、コスト縮減が可能である。
- 現場作業を大幅に省力化することができ、施工の効率化が図れる。
- 工場製品であるため、構造物の品質向上か図れる。
- 現場打ちボックスに比べて軽量であり、軟弱地盤では有利である。
- 製品長1 m~2m程度を連結して樋門を構築するため、現場打ち樋門に比べて、地盤変形に追随しやすく、樋門の安定を図ることができる。
プレキャスト樋門の基本事項

| ・プレキャストブロック | アンボンド工法によるプレストレス接合 |
| ・接合部材料 | 剛接合方式 ⇒ 無収縮モルタル 弾性接合方式 ⇒ FB接合ゴム |
| ・PC緊張力 | フルプレストレス |
| ・接合面圧 | 接面応力度 0.5(N/㎟)以上 |
| ・継手 | 水密性 0.1(MPa)以上 |
構造形式
剛接合方式
緊張材によって一体化された函体群を可とう継手によって接続し、可とう継手の変形性能により地盤の変形に追随させる構造である。

弾性接合方式
函体1函ごとにFB接合ゴム(CRゴム)を挟み込み、緊張材で一体化させ、主としてゴムのせん断変形により地盤の変形に追随させる構造である。

